ーこれまでのパートナーシップによる事業運営で期待以上だったこと、今後期待したいことを教えてください。

羽物:まず期待以上だったのは、2021年の公式戦でのチームの強さと移籍オファーの数の多さです。今回の事業は選手の育成がメインです。育成には時間がかかるもので、チームとしての結果や移籍については数年先になると考えていました。しかし、それぞれのカテゴリが現地の強豪ビッグクラブに伍する戦いを演じたのは驚きでした。そして活躍する選手がいると、すぐに移籍オファーが来るというブラジルでのスピード感も驚きです。対戦相手からもすぐにオファーが来るのにはびっくりしました。

足りなかったと感じている点は、日本の外部投資家をあまり集められなかったことと、日本企業向けのスポンサー営業が実を結んでいない部分です。我々が伝え足りなかった点もあるかと思いますが、外部からの協力をもっと得たかったです。

ブラジルをはじめとした南米はベンチャー市場も含めてものすごく成長しており、かつポテンシャルも高いにもかかわらず、日本で南米の話をすると、遠い、危ない、といった話で終わってしまうのがもったいないと感じています。

エジミウソン:パートナーとして期待以上だったのは、スカイライトとの関係です。もちろんクラブのパートナーではありますが、このプロジェクトに関わるメンバーとも個人として素晴らしいパートナーシップを構築できています。

また、ブラジルと日本の関係は深く、ブラジルで日本ブランドには絶対的な信用があることから、クラブのオーナーが日本人というのはブラジルにおいて大きな影響力があります。

今後に期待したいこととしては、いまの信頼関係をしっかりお互いが信じてともに歩み続けることです。

羽物:あ、あとですね、エジミウソンが大変勤勉で意欲的に働く姿は大きな発見であり、一流の人間とはこういうものなのだと再認識しました。日本人以上によく働くというか……。

エジミウソン:(笑)

ークラブのこれからの挑戦についてお話しください。

エジミウソン:まず選手育成における今年のチャレンジは、初めて全てのカテゴリがシーズンを戦うことです。しっかりと戦えるチーム、選手を育成し、結果も追求していく。特に一番上のカテゴリであるU23では、リーグのディビジョンを一つ昇格させることにチャレンジをしていく。

また、クラブのビジネス面においては、育成メソッドを軸に『FC SKA Academy』をブラジル全土、日本を対象にフランチャイズ展開し、オウンドメディアである『SKA TV』を活用して、よりクラブの価値を向上させることに挑戦していく。そう考えています。

羽物:クラブ自身の活動が軌道に乗り、価値が高まっていくことはとても大事なことです。エジミウソンを中心に、我々もサポートして、実現したい。

さらにその上で、このクラブでの実績をてこに、様々なビジネスプレイヤーと連携して事業を拡げていきたいです。具体的には、ブラジル国内外のクラブと提携することや、このクラブのモデルをベースにフランチャイズとして拡げることです。別のビジネスプレイヤーと連携したオープンイノベーション的な視点で事業を拡げていくことは、結果として、大本のクラブの価値が高まることにつながっていくと考えています。

世界をつなげる

ー最後に、エジミウソンから日本のビジネスパーソンに向けたメッセージをお願いします。

エジミウソン:プロジェクトに日本の方を含め、多くの方々がサポートしてくれていることに感謝しています。クラブの代表としてお伝えしたいのは、ブラジルにおいてサッカーは非常に大きいマーケットであり、さらなる成長の可能性を持っているということです。また、羽物さんのコメントにもありましたが、ブラジルはサッカー以外でも成長する可能性を持っています。このプロジェクトを通じてサッカーを知ってもらうことと、さらにサッカー以外でのビジネスチャンスを皆さんに知ってもらえるとうれしいです。

また、サッカーというツールやクラブの活動を通じて、世界の企業とのつながりを持っています。私は世界をつなげることができ、その価値を理解して活用しています。みなさんもクラブを通じて、私を活用していただくこともぜひご検討ください。

私は第二の人生をこのプロジェクトにかけています。自分ができることを最大限に行うことで、成功すると信じています。

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Skylight Consulting Inc.

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