岸 伸 幸 Nobuyuki Kishi
スカイライト コンサルティング シニアマネジャー
ITコンサルティング会社を経て、2005年にスカイライト コンサルティングに参画。
業務改革(BPR)、IT戦略立案から導入推進・定着化までの一連の工程のプロジェクト推進を専門領域とする。製造業におけるグローバルSCMの業務改革プロジェクトを得意とし、様々な部門(企画、設計、生産、調達等)、関係会社(製造委託先、海外販社等)および外部パートナーを巻き込み、チーム体制を構築して、着実にプロジェクトを推進することをモットーとする。
-定期的に我々の動き方をチューニングする
仕事上で大事にしていることの一つに、お客様の展望と我々への評価を定期的に伺うということがあります。1ヶ月に1回程度、お客様に率直にご質問する機会をいただき、我々の動き方をチューニングします。日々のプロジェクト活動を通じた反応から窺い知れることは多いのですが、プロジェクトの範疇を超えて、お客様が考えていること、感じていることを伺うことで、お客様自身もまだ言葉にできていない潜在的なニーズを理解できると考えています。こちらの意見もお伝えしながら、お客様のニーズを潜在的なものも含めて浮き彫りにして、それを具体的にした上で、相互に合意できるような形でサービスをご提供しています。
企業の課題は、我々のような外部の力だけで解決できるケースは多くありませんので、我々が主役になるのではなく、お客様が主役になれるように全力でサポートします。お客様がプロジェクトに専念できないケースでも、お客様が核となってプロジェクトを推進いただけるように、事例や意見を提示して、検討を重ね、答えを見つけて、その答えがきちんと実現できるプランニングに努めています。
プロジェクトの重大局面での困難なハードルに向き合うために、プランニングの段階でお客様の中に納得感を醸成いただき、プロジェクトに参加するお客様全員に自分事化していただくことを目指します。プロジェクトのミッションを達成するために、一緒にプランの完成度をあげていく過程が重要です。
-技術的説明を厭わない
システム導入プロジェクトでは、ベンダー企業のようなパートナーとお客様の間で技術的な情報が共有されないことが多くあります。お客様は業務的な要件を出す、パートナーは成果物で答える。両者で交わされるコミュニケーションには共通の言葉が少ないためにギャップが生まれることがありますが、そのギャップを埋めることで、プロジェクト環境の生産性を向上できると考えています。
私はパートナーの協力も得ながら、お客様に技術的説明を尽くすことにしています。お客様が要求されているシステムの機能構成、構築の難易度や、提示された計画の妥当性をかみ砕いてご説明します。何より、お客様が“買う”システムの実際の中身と価値、その価格の理由、導入の際にどのような苦労がお客様に発生するのかをご理解いただきたいからです。
RFP(提案依頼書)の作成、評価・選定は外部にやってもらえばよい、と思っていらっしゃる方もいますが、専門家に丸投げではなく、一緒に取り組みながら自社で吟味すべきです。一緒に働かせていただいたお客様は、その後ITの目利きになられる方が多いです。プロジェクト経験を通じて得たノウハウが将来のIT投資に活かされています。
-プロジェクトは、お客様企業にとって成長へのチャレンジ
プロジェクトの遂行をご支援するときは、お客様企業の一施策として達成するだけではなく、可能な限り、その取り組み自体が、組織間のシナジーを強化する、そういう環境を作ることに貢献できるように意識しています。お打ち合わせでも「この部門の苦労はよく分かりますが、隣の部門の事情はこうで、こんなことで苦労されています」と話しながら、全体でうまくいくための打ち手を、ともに考えていただきます。
プロジェクトの中で風通しを良くする、といえば少し陳腐な言い方になりますが、どの部門に所属しているかは一旦抜きにして、一部門の問題にせず、企業の課題として全員で共有すべきだとお伝えした上で、相互理解を深めて、合意形成いただくことに尽力します。ご担当の方々にも視野を広げていただくことが企業の成長に寄与すると信じているので、お客様と「よく話す」ということを大切にしています。
-今後、注力したいこと
これまではITのバックグラウンドを活かして、既存事業の業務改善に関わることが多かったのですが、現在は新規事業の支援に携わっていますし、今後も積極的に関わっていきたいです。特にDX(Digital Transformation)というテーマでの新規事業の立ち上げは、ITの理解が前提となるため、ダイレクトにお客様のニーズに応えられる領域だと考えています。