渡部 智樹 Tomoki Watabe
スカイライト コンサルティング マネジャー
外資系金融機関のITエンジニアを経て、日本企業のグローバル展開を支援したいという想いから、2013年にスカイライトに参画。商社、製造業、小売、エネルギー、製薬など多業種でのコンサルティングを行うと同時に、近年日本企業から特に注目されているASEAN地域での事業ポテンシャルを継続的に調査。2019年より渡越し、現地企業の事業開発、企業変革、組織風土改革を支援している。
－現地に赴いて、現地のことをとことん知ることを大切にしています
海外に関心を持ったのは学生時代です。異文化や多国籍の環境に身を置く機会を通じて、グローバルの中の「日本」を強く意識するようになり、そのころから海外へ進出する日本企業の支援に携わりたいと思い続けています。スカイライトに入社した当時からベトナムに着目していました。国の成長が今後も続く可能性が高く、かつビジネス面・文化面で日本と対等な関係を構築できる国にコミットしたいという想いがあったからです。スカイライトのビジネス戦略ユニットのメンバーと、ASEAN地域で事業を展開されている日系企業へ何度か訪問し、ビジネス環境が実際にどうなのか、何を課題に感じていらっしゃるか、生の声を伺いながら仮説構築と検証のプロセスを繰り返しました。
その後、単身での2ヶ月間のベトナム滞在を経て、2019年の8月から家族一緒の駐在となりました。
「実際に現地にいること」は、仕事をする上で特にこだわっています。今はコロナ禍で「リモートでわりと働けるよね」といった話を聞きますが、たとえば「今、日本のスーパーがどうなっているか」は日本に物理的にいない私としてはメディアや知人からの情報しか得られません。逆も然りです。海外のフィールド調査を3年間行いましたが、現地でしか入手できない情報は圧倒的に多く、訪問前に日本で得ていた情報量との差を痛感しました。ビジネス環境や市場の変化が特に著しい地域だと、定点観測では全く追いついていけません。企業のリアルな課題に応えていくためには、リアルタイム性とローカル性の両方をきちんと組み合わせた上で仕事をしないと価値が出ないということを強く感じているので、現地にいることを特に大切にしています。
「分かってくれている」という感覚はとても大事だと思っています。グローバルバンクで働いた経験から得た価値観「現地でビジネスをするのであれば、現地の人たちを深く知る、共感できるようにする」と、弊社で培った「お客様よりもお客様の業務を知る」という価値観を大切にしており、こちらの日系企業やベトナムの方々をご支援する上でも常に意識し、ぶれないように努めています。そして、お客様企業が大切にしているポリシーも含めて複合的に考え、施策を打ち出していくようにしています。
－「新しいことを生み出す」をサポートしたい
ベトナムでは現在、3つのサービスを提供しています。第一に事業変革としてのDX（デジタルトランスフォーメーション）推進、特にデジタルマーケティング領域の支援を得意にしています。第二に組織風土変革としてベトナム人向け研修の提供、そして第三に事業開発支援として「ベトナム」を絡めた日本企業の新規ビジネスや新規ソリューション立ち上げ支援です。
ASEAN、特にベトナム市場に可能性を感じている企業は多く、進出済みの日系企業でも、生産拠点だけではなく、現地をマーケットと捉えビジネスを拡大する意向がある企業がほとんどです。これまでとは違う手法でサービスや商品を提供していくことがより一層求められており、戦略レベルから舵を切り直す企業も増えてきています。ビジネス戦略レベルでの方向性検討から、実行フェーズの具体的なマーケティング支援まで、親会社のトランスコスモス社と協業しながら行っています。
新しい技術を使ったソリューションを開発している日本企業もお客様の一つです。競争力と開発力を強化するための、ソリューションの企画と、ベトナムの開発会社での安定した開発体制を作り上げるミッションをサポートしています。
ベトナムに来て、スカイライトの強みである「新しいことを始める、これまでやってきたアプローチを変える際の推進力」や「新しいことを生み出す力」はグローバルでも活用できると感じています。ASEANの他の地域へも広げつつ、課題をお持ちのお客様にきちんとコンサルティングサービスを提供していきたいと考えています。私が提供するサービスが、世の中の誰かの役に立つことにつながっていく――これからもそういう活動をしていきたいです。
